2011年3月7日月曜日

おどろうカルナバ~ル♪


カルナバルとはカトリックの歓楽が許されるという行事で、仮装行列などが何日間かにわたって行われる。

3月2日、幼稚園でカルナバルのお祝いが各クラスごとに行われた。子どもたちが各々好きな仮装をして登園。ヒーローやプリンセスに扮したいのはどこの国の子どもも同じ。
かわいくて写真撮りまくり!


3月4日、ビスククイ中の学校が参加して、村を仮装行列。
これは私も参加しなくては!
こんなときしか浴衣の出番がないと思い、朝からばっちり着込んで出発。
が、案の定皆に中国人と思われる。
本当の中国人がチャイナ服で来てくれれば多少は違いがわかろうものの、そんな中国人いないので、まあ仕方が無い。
「私は日本人です。これは日本の服です!」と朝から何百回もってくらい説明。
あまりにチーナチーナ叫ばれるもんだからもう面倒くさくなって、「日本人だあああ」と叫びながら歩く私、もはや村人に「大和撫子」の説明をしてもわかってもらえないだろう…。

今年はチャベス大統領の命令により、各学校ごとの仮装行列をする際は「中南米の国々」の衣装をしなければならないという。
国民行事にも命令を下すとはさすがチャベス。
というわけで、幼稚園の子達も、各クラスごとにコロンビアやらエクアドルやらの伝統衣装を着ていた。それはそれでまたかわいかったが、「チャベスの命令だから今年は参加しない人が多い」とある先生は言っていた。
「ベネズエラやアルゼンチンの衣装が違うように、日本と中国も違うんだよ!違う国なの、わかる?」という説明をするのには好都合だったけど。



さて、実はカルナバルは7・8日なのだ。だが、大きな町では大体6日の日曜が本番で、8日は何もせずただの祝日っていうところが多いよう。
今年は7日にボコノでカルナバルを見ることにした。
“浴衣を着て海外を歩く”っていうのがひそかに夢だった私、またもや浴衣持参。
するとなんと、同期大ちゃんの住む地区ロス・パンタノスのカルーサ(山車)のテーマが「Fantasía Asiática(アジアの幻想)」というではないか!!

芸者とドラゴンがのった山車が作られていて、さらに地区の人々はオリジナル芸者Tシャツを着ていた!


芸者と忍者に扮した(普通に浴衣と甚平着ただけ)私達、もちろん便乗することに!
あまりカルナバルに興味が無さそうだった大ちゃんのステイ先の人々だが、うちらが仮装するというとにわかに盛り上がり、
お父さん(家具職人)、なんと忍者の刀を作ってくれた!
お母さん、私の頭に竹串、いや、カンザシをさしてくれた!

午前中家を出て集合場所へ。
20台くらいのカルーサに、

仮装をした子ども





おかまさん

シャキーラを踊るおじさん…

みんなめっちゃ気合が入ってる!

そして夕方やっとパレード開始。いやすごい人人人…。
沿道の人々に手を振られ、写真を撮られまくり、ディズニーランドのパレードのプリンセスの気分。
さらにラジオのインタビューを受け(やっぱり全然うまくしゃべれず…)どうやら雑誌やテレビカメラにも撮られたらしく、有名人気分。
山車の上ではレイナ(=クイーン。ミス学校かミス地区と思われる14歳)の横に立たされ、ぶっちゃけ引き立て役じゃないかと最初がっかりしたものの、浴衣の威力はすごいらしく、レイナ以上の大人気(勘違い?)。

とにかく、3時間近いパレードでイイ気分を味わった。
しかも、後日我らのカルーサが2位を獲得したことがわかってさらにイイ気分!
何かと親切にしてくれたボコノの人々に心から感謝したい。
素敵な思い出をありがとう!
大満足~!

2011年3月3日木曜日

ベネズエラ的マエストラ



先日園庭にあるアラグアネイが満開になった。アラグアネイはベネズエラの国の木である。しかし、村のアラグアネイが同時に一気に満開になったと思ったとたん、わずか3日ほどでほとんど散ってしまった。その咲き方は桜に似ている。そんな所が国樹たる所以なのだろうか。


※ちなみに国鳥はトゥルピアル

※国花はオルキディア(ラン)



「春がきたわ~。ベネズエラには四季は無いけど!」と、先生達もつかの間の春気分を味わっていた。

そして始まった撮影会。モデルのようにポーズをとったり、滑り台の上に上ってとってみたり、相当はしゃいでいた。

いくつになっても乙女心を忘れない。笑えない。

さて、手前で素敵なポーズをとっているフィロメナ。
こないだは彼女のクラスに入った。
運動遊びを紹介する際、前日に
「明日は運動するから動ける服で着てね」
と言ったのに、翌日「忘れてたわー」普通にパンプスで出勤。
「じゃあ靴脱いで一緒にやろう」というと、軽く一緒に体を動かすものの、すぐに座る。
で、メールを始める。
彼女、しょっちゅうメールをしている。
どうやら彼氏とメールしているらしいが、確かではない。
そこは乙女心を忘れてくれ。
「ちょっと!一緒にやろうよ!」ねばる私。
携帯をいじり続ける彼女。
さらに電話を始め、どこかへ消え去った!!
なかなか帰って来ない…。
唯一救いだったのは実習生がいたこと。
20歳の美人実習生は、靴を脱いで体操に参加。
楽しそうにやっている。
しかも、私の体育の時間が終わった後(フィロメナはまたどこかへ消えた)言われても無いのに子どもとボールを使って遊び、動き回る彼女。
輝いている!!
やっぱりこうでなくては。
今まで、実習生や代行の先生よりも正職員の先生に伝えるほうが重要だと思っていたが、なかなか伝わらずむなしさを感じていた私。実習生の方が私の活動を興味を持ったまなざしで見ているし、子どもが楽しんでいることに対して敏感である。なにもやる気の無い年金生活目前の先生達に無理して働きかけるより、未来ある実習生に伝えるほうが良いのでは!?と思ったら少し力が抜けて、逆にやる気が沸いてきた。

でもそんなフィロメナも、せっせと作り物をしていたり、子どもと一緒に踊ったりしているときもある。彼女は全く何もしないわけではないな…と、許しそうになってしまうが、いけないいけない。こちらの先生の保育の仕方に慣れてしまった私、甘くなってしまった。
まあ、とにかく大半の先生はこんな感じなのだ。

それからフィロメナ、悪い人ではないのである。
先日ユニフォーム屋の前を通ったとき、幼稚園の先生達がいた。
おそろいのジャージを注文していたのだ。
お金がかかるし、私はいらないと断ると、
「サイズはいくつ?プレゼントするわよ!」とフィロメナともう1人の先生が言ってくるではないか!
そんなの申し訳ないので断ったが、「いいのよいいのよ!」と、結局その2人に買ってもらってしまった。
もうどっちが協力隊だかよくわからない。

子どもと踊るための曲をコピーさせてと言うと、それもプレゼントしてくれた。
意欲の無い彼女に対し、私の存在を迷惑がっているのでは…とつい悲観してしまいがちだったのだが、そういうわけでは無さそうだとわかって嬉しかった。
そう思うと、座っておしゃべりする時間も、先生達との交流を深めるための大事な時間かなと思えてきた。

でもそれ保育中…うーん、やっぱり甘いかな??

2011年3月1日火曜日

マエストラのお仕事

「チーナ!」と子どもにも呼ばれるが、 ソイ マエストラ!
私は先生である。
さらに正確には、先生達のアドバイザーである。

わが幼稚園アルヒミロ・ガバルドンはこちらのほとんどの学校がそうであるように、午前午後の2部制である。
午前(7~12時)と午後(12~17時)で生徒も先生も入れ替わるが、
私は現在、半日をクラスで、半日を幼稚園の事務所(いわゆる職員室)で働いている。
昨年までは半日はクラス、半日は別の配属先である文化センターで半日を過ごしていたのだが、文化センターには私の仕事はなく、だんだん行く回数も時間も減り、なんか生活がだらけてきたので、ついに1月から1日幼稚園で働くことを決意したのである。



これが正解!すごく仕事がはかどるようになった。
やはり昼間机も無い暑い自宅の自室にこもって仕事するよりも、
クーラーも机もある事務所の方が断然良い。
事務所には常に2人の秘書が働いており、何かある時は彼女達に助言を頂戴する。
また、クラスにだけ入っていたときは園長が出勤していても気がつかず、なかなか話す時間も持てなかったのだが、今は半日事務所にいるおかげで、こまめに園長と連絡が取り合えるようになった。自分が進めているプロジェクトに関することや、保育の提言等、何か相談したいときにすぐできることが、仕事が一番はかどるようになった理由かもしれない。


さて、クラスでは何をしているのか。
先生達のように座っている…。
いやいや、子どもと遊んでいる姿を見てもらおうと思うのだが、先生達、見やしない。
一応、クラスの保育の観察・保育補助・日本の保育の活動紹介などを行っている。

活動紹介では、今は主に“折り紙・絵本の読み聞かせ・運動あそび“の3つにポイントを置いて紹介している。

<その1 折り紙>

こちらの製作活動、めちゃバリエーションが少ない。折り紙ならいらなくなった新聞紙や雑誌ですぐできるし、指先や脳の発達にも良いし、色や図形なども覚えられるし、何より誇るべき日本の文化ということで紹介。
いざやってみると、子どもが出来ないのはともかくとして、先生でも基本的な折り方さえ出来ない人がいるので、結構大変である。

先住民族抵抗記念日のあった週にインディオを折ってみた



現在オフィスに毎週1つ折り紙の折り方を貼って紹介している。当初1ヶ月ごとに貼りかえようと思っていたのだが、「毎週変えて!」と要望があり、私がオフィスにいるときにも結構折り方を聞いてきてくれるので、徐々に浸透しているのでは…とひそかに期待中。


<その2 絵本の読み聞かせ>

日本の保育園では毎日何度もされる絵本や紙芝居の読み聞かせも、こちらでは全く無い。
大人も含めて本を読む習慣が無い。
たまにクラスに絵本があっても、薄い印刷紙でできている「本」とはいえないようなものだったり、もっと大きい子向けだったり…。
でも、すぐに絵本を購入というわけにはいかないので、とりあえずはもらい物の日本の絵本をスペイン語に訳して読み聞かせしている。


もちろん子ども達には大人気!
常に「もう1回!」「もう1冊」とせがまれ、子ども達の集中力に先生達も感心している様子。
先生達がいつでも絵本を使えるように、絵本箱を作り事務所に設置した。
設置して2週間、まだ使ってる人は見たことないが、少しずつ習慣になってくれることを願っている。

私専用掲示板と絵本箱



掲示板が若干悪趣味な色合いだが、物が無い中で手持ちの紙で作った事をご理解いただきたい。ちなみに「マリエ専用の掲示板を作ったら?」と提案してくれたのも秘書である。


<その3 運動あそび>

こちら、運動も全然しない。何しろ先生は文鎮のごとく座っているのだから、教えようもない。
さらに、地面がセメントの園庭では固定遊具ばかりで思いきり走り回ることが出来ない。
ビスククイ村、意外に広々した遊び場が少なく、道はバイクが爆走していて危なくてこれまた走り回れない。
やはり幼稚園で運動しなくては!
助かったことに広いホールがあるので、そこで体育を実施。
動物の動きをしたり、CDにあわせて体操したり、ストレッチをしたり。
踊るの大好きベネズエラ、もちろん体操は子ども達に超人気である!
いまや「マリエとホールで踊りたいならイイ子にしていなきゃだめよ」と先生が言うほどである。
さらに、今月末に企画している運動会へ向けて、区民体育館からマットを貸してもらい、マット運動も始めた。
これまた貸してもらうのに書類作ったり待ったり運動課のオフィスに何度も行ったり…と何日もかかったのだが、無事2枚到着。
スポンジによじ登ってそこからジャンプしたり、前転したり、とてもいい運動ができるようになった。
しかし、私張り切ってでんぐりがえしの見本を見せたら、肩を痛めてしまった。
準備運動は重要である。


また、事務所では何をしているのか。

上にあげたような物を作ったり、絵本の翻訳、保育活動紹介用資料作成、運動会へ向けての資料作成、報告書作成(園への提案、活動報告や今後の活動予定)などなど



というわけで、ブログには遊んでいることばかり書いているが、きちんと(わりと忙しく)お仕事しているのだ!!

ご心配なく!!