2012年3月15日木曜日

爆走聖アントニオ

任地ビスククイの守護聖人であるサン アントニオ。
この聖人が友人シルビアの母フアナの家に来てお祝いするというので、(こっそり)仕事をサボって行ってきた。
ビジャローサという山の上の村に住むフアナの家へは何度となくお邪魔しており、いつもはシルビアの旦那さんエルナンの運転でつれてってもらうのだが、今回は彼ら先に行ってしまっているため自力で行かなければならない。
一応ビスククイから公共のミニバンがあるのだが、ちょっと山の麓まで登ってヒッチハイクで行くことに決定。
前に挑戦したときは運良くビジャローサまで行く老夫婦に乗せてもらえたが、さて今回はどうか…。
まず1台目ゲット。ちょっと上までしか行かなかったが、降りて歩いているとすぐに2台目ゲット。
これもまた少し上までしか行かず、いよいよ深くなってきた山道を1人テクテク…。
3台目は40分程乗せてもらいかなり近づくことが出来た。
大分上まで来たので寒く、なんだか小雨も降っている。
4台目は建設用の小岩を沢山積んでいたが、助手席に乗っていたおじさん、自分は岩の上に座り私を助手席に乗せてくれた。なんて優しさ!田舎の人は親切だ。
いよいよあと少しというところまで乗せてもらえたが、まだ歩くには遠い…。
全然車も通らない…と思ったらバイクの音が!
運良くシルビアの息子と甥っ子だったので、乗せてもらいようやく到着することが出来た。
車4台+バイク1台乗り継ぎという長旅!おもしろかった!わはは。

ビジャローサはビスククイコーヒーの大産地。
ちょうど花が咲く時期だった。
コーヒーの花

着いたら早速アレパやら焼肉やらを食べさせてもらえた。
鍋ではジュカを茹でていた。
ふたはバナナの葉っぱで
と、そこにトラックに乗って運ばれてきたサンアントニオ像登場!
が、ソッコー家の前通過。
―え!何で?早すぎ!これだけ!?
と思っていると、どうやら7軒の家を順に回って、最後にフアナの家に到着するということだった。
しかし、ここは山の中、一軒一軒が離れているので皆車で移動。
シルビアの親戚らしき男性がバイクに乗せてくれたので、一緒に回ることが出来た。
でこぼこの泥道、急な坂もありスリリング!
皆スピードこそ出さないもののクラクションをパーパー鳴らしまくって暴走族状態。
聖なる雰囲気などしやしない。
バイク上での撮影のためブレてます。
なぜか帽子をかぶせられてチャーミングなアントニオ

ハワイアンなアントニオ

簡単な飾り付けがされた家に着くごとに歌や踊り、お祈りが行われる。

パンや飲み物の振るまいもあって、お腹パンパンである。

子ども達も参加
7軒目にフアナの家に着き、大勢の人が集まって、長いお祈りの後サンアントニオのダンスが踊られた。
長い丸太のような太鼓

たっぷり1日楽しんだ後、夕方6時、シルビア達がもうビスククイに帰るというので、夕食を食べて車に乗り込む。今日は一日食べ続けである。

ビジャローサの道はまだ舗装されていないため、車はかなり揺れる。
胃の中シェイキング。
―う、なんかお腹痛い。
夕飯をがっつり詰め込んだ後すぐに車に乗ったせいだろうか。
まだ乗ったばかりなのに!ビスククイまでは1時間ちょいはかかる。
何度と無く迫り来る痛みの波。
「マリエ寝てるの?」と助手席からシルビアが。
「いや、起きてるよ」と答えると、
「やけに静かねー。」と気にせずまた同乗者達とおしゃべり再開。
「………。」ああ、言うに言えない…。
いよいよ麓まで来た頃、もう我慢出来ない!
「ううーお腹痛いよー、止めて~下ろして~」と言ってみる。
「え!お腹痛いの?だから静かだったのね。食べすぎよ~」と一同「ぎゃははは!」
こっちは笑うどころではない。
「あと少しで家だよ」と止めてくれない。確かにあと5~10分くらいの距離である。
が、ああ無理!「ううー」私半泣き状態。
運転していたシルビアの息子スピードアップ!夜道もカーブも爆走である。
シルビアにスピード出しすぎと言われるも、
「緊急事態だー」と飛ばしてくれた。
ああ、ありがたや、どうぞ飛ばしてくれ、もっと急いでくれ。
もはや安全などどうでも良い。
そしてなんとか家にたどりついた。
全く冷や汗かいた。
サンアントニオの日、侮りがたし…!!!

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